初ブルべを完走して感じたこと~AJ神奈川 2020 BRM321 都筑200を終えて~
2020年3月21日に開催されたAJ神奈川主催のBRM321 都筑200にてブルべデビューを飾り、そして無事に完走することができました。
ちょうど1年前、120kmそこそこの箱根駅伝の往路で屈辱のDNFを味わいましたが、その時のことを思うとよくここまで進歩したなと感慨深い思いでいっぱいです。
今回は初めてのブルべを終えての感想をつらつらと書いていきたいと思います。
本当はツイッターでつぶやこうかと思っていたのですが、書きたいことが多すぎてTL荒らしになりそうだったので久しぶりにブログで書くことにしました(汗)
信じられないほどに身体的ダメージが少なかった
一番に感じたのはこれです。管理人は今回のブルべに挑む以前に練習として3度の200kmライドに挑戦しています。しかし、獲得標高はいずれも今回のブルべよりも低いためコースプロフィールだけで見れば身体的ダメージは今回の方がより深刻になると思われました。
ところが、予想に反して体は絶好調でした。
・お尻は全く痛くない
・膝もアキレス腱も痛くない
・手のしびれもひどくない
・走った後、歩くたびに大腿四頭筋がプルプルしない
これらの症状は従来であれば200kmとは言わず100km程度でも起こりえた症状だっただけに自分でも本当にびっくりです。
考えられる理由としては、
・クリート位置を前から中央に変更
・ブルべ本番によりアドレナリン
・他の参加者がいることによる精神的安心感
があると思いますが特にクリート位置の変更が大きく効いているのではないかと思っています。
辛かったのは序盤の信号峠・低速トレイン
今回のブルべで辛かったのは秦野のプチ山岳区間・・・ではなく序盤の信号峠と低速トレインでした。
ブルべが始まる前までは、みんなすごく速くて30km/h巡行なんて当たり前で、トレイン組んでもついていくのがやっとなんだろうなと思っていましたが、実際は全くの逆でした。
私の巡航速度は25km/h前後で向かい風や体力の消耗が入ると-5km/hになるという感じなので決して特別速いというわけではないのですが、それでもトレインのスピードが全然合わなくてかなりストレスが溜まっていました。
単にトレインのペースが遅いだけならいいのですが、それに加えて信号峠があったためブルべ開始前に想定していたタイムからどんどん遅れていき、それが不安で不安で仕方がありませんでした。また、遅いペースに合わせるというのは想像以上に体力を消耗します。誰かに合わせて走るのを”二人三脚”と例えられていた方がいましたがまさにその通りだと思いました。
もともと一人が好きで、自分の世界に入り込むのが好きな性格であり、これまで人と走る経験が一度もなかったので余計につらかったと思います。
ブルべの攻略記事みたいなので、”誰かについていく”というアドバイスがありましたが、自分より遅いペースの人についていくのは全く意味がないどころか悪影響しかないと思うので、誰かの後ろについていくのは自分のペースにあっている人のみにした方がいいと感じました。
というかそもそもブルべの基本的な考え方は人の力を借りず、自らの力で完走することなので、トレインをあてにしているようではダメですし、私自身もそもそも最初からあてにはしていませんでしたが。
もう一つ言うと、遅かったり、自分よりも後ろにいたり、のんびり休憩したりしている人はそれを挽回できる足を持っている人と自分は考えていたし、実際序盤にゆっくり仲間を引き連れて走っていた人に中盤で物凄いスピードで抜かれていったので、この考え方は実際その通りだと思います。
15km/hで制限時間が組まれているブルべという競技において25km/h前後の巡行スピードはちょっと貯金ができるかな?程度の速度でしかないのでそれ以上の巡行スピードが出せない以上は25km/h前後のペースを極力維持して走るべきだと私は考えますし、その考えはおおむね間違っていないと今回のブルべで再認識しました。
30km/h以上の巡行ができる力があれば、序盤は流したり観光したりして、後半本来の実力で走って遅れを取り戻すといったメリハリと自由度のあるプランが組めると思います。
ただ、この時は序盤でトレインが長くなっていて、市街地で道が狭く車も多いため抜くに抜けなかったため非常に苦労しました。
結局、ブルべが始まる前に立てた想定より遅れたのはこの部分と終盤の渋滞によるもので、自身の体力・身体能力による原因はありませんでした。
ツールドおきなわ完走へは当落線上か?
以前ブログにも書きましたが、私の当面の目標は今年のツールドおきなわの本島1周サイクリングの完走です。
その本島1周サイクリングの1日目は160kmを10時間で走り切る必要があります。
今回、160kmを走り切った段階でのタイムは10時間7分でした。
序盤の信号峠・低速トレインの影響が大きかったとはいえ、ツールドおきなわは今回のブルべよりも獲得標高が700mほど高いコースということを考えると、今の自分の実力では完全な力不足・・・というわけではなさそうですが、まだ微妙に足りないという感じがします。
そのあたりの立ち位置を明確に把握することができたのも今回のブルべの大きな収穫だったといえます。
ブルべという異質なスポーツ
実際出るまでは実感が湧きませんでしたが、ブルべというのは本当に異質なスポーツです。
「”遊び・イベント”ではない。でも”競技・大会”というのも何か違う。」
遊び・イベントかというと違います。少なくとも自分はそんな気分では臨んでいないし、大げさな言い方をするとアスリートの気持ちで準備してきましたし、本番もそういった気概で臨んでいました。
競技・大会というのであればそこには競う”人間”がいますが、ブルべにはそれがありません。先にも書いた通りそもそもブルべは”自身の力で完走できるか否か”を試すスポーツですのでそもそも自分以外の人間を対象とすらしていません。
それ故に、参加者同士の間には妙な連帯感が生まれます。あくまで自身の力で立ち向かっていくのがブルべですが、だからこそ同じ壁に挑んでいく参加者たちの存在は大きな励みになります。楽しい時も辛い時も同じ瞬間を味わっている人たちがいてそれを共有しているんだと思うと何とも言葉にしがたいポジティブな感情が芽生えてきます。
普通のスポーツであれば彼らは”敵”なのですが、ブルべは違います。明確な”味方”でもなければ”敵”でもありません。
このなんとも奇妙でゆるい繋がりはおひとり様街道まっしぐらの自分にとっては本当に心地よかったですし、これがブルべの醍醐味なんだなと思いました。
事前練習はせいぜい1回で十分だった
今回のブルべの前に200kmのツーリングを3回敢行しました。いずれも観光というよりはブルべに向けてのトレーニングという意味合いが強かったが、はっきり言ってさっさとブルべに出れば良かったと思いました。
ブルべのエントリー費は格安で2000円もかかりません。その代わりトラブルが起きた時はすべて自分で対処し、リタイアするときも帰りも自分で何とかしなければなりません。
そういった途中リタイアを避けるために練習を行って完走できるかどうかを試していましたが、そんなことをするぐらいなら実践にどんどん出て実践の経験を積んだ方がよっぽどお得だし何より楽しいです。
結局のところ事前練習も途中リタイアしたら自力で長距離を帰らないといけないし、トラブルも自力で解決しなければなりませんから本番のブルべと何ら変わりません。
変わらないのであれば練習と本番を一緒にした方がお得です(真顔)
同じリタイアで、撤退するときの苦労は同じでも一人でごっこ遊びで走るのと実践を体験するのとでは経験値は雲泥の差ですし、あわよくば完走できれば本番に参加していればそのままメダル獲得です。
参加するブルべがよほど思い入れがあるのであればそれに向けて練習したり、あるいは観光メインのツーリングでたまたまロングライドになったという場合であればありだと思いますが、そうでなければエントリー費も安いのでわざわざ一人で黙々と練習するくらいならどんどんエントリーして参加した方がいいなと感じました。
今後は300km、400kmとなっていくと思いますが、良さげなブルべがあればどんどん積極的に参加していこうと思いました。
結論。ブルべはめちゃくちゃ面白い!!
今回初めてブルべに参加し、そして完走しましたが、本当に楽しかったですしこれは病みつきになりそうな予感がします。
何よりおひとり様街道まっしぐらの私にとって、ブルべの”自己完結精神”は完璧に性に合っていますww
また、ブルべが超ロングライドという点で行われるスポーツという点も私の性に合っています。
モータスポーツでもスプリントより耐久レースが好きなんですよね、私ww
長く、そして遠くに走るというのにロマンを感じるタイプなんだと思います、多分。
もし、ブルべの世界に足を踏み入れようかどうか迷っている方がいましたら、ぜひまずは一度エントリーしてみてください!
例えリタイアしたとしても非常にいい経験ができると思いますし、新しい世界が見えてくると思います。
今回の都筑200の完走で、私もひよっこではありますがランドヌールの仲間入りを果たせましたので今後はもっと積極的に取り組んでいけたらなと思っています。
ということで今回はここで終わろうと思います。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
また、気が向いたら更新させていただきますww